ミタカエッグ株式会社代表団、昆山市周市鎮を訪問
【昆山発】2025年6月19日から21日にかけて、ミタカエッグ株式会社の岩月宣親社長と夫人の岩月千佳氏が、中国・江蘇省昆山市の周市鎮を訪問し、3日間にわたる投資視察および市場調査を行った。今回の訪問は、周市鎮駐日代表処の招請によるもので、ミタカエッグ株式会社の卵製品加工プロジェクトの同地での実現を目指すとともに、日中両国企業間の食品産業チェーン分野における協力を一層深めることを目的としている。
滞在中、岩月社長一行は複数の食品製造企業や産業園区を訪問したほか、地方政府関係者との懇談や文化施設の視察を通じて、周市鎮の産業基盤と投資環境を詳細に確認した。
6月19日 政府表敬と食品企業の視察
午前10時、周市鎮党委書記・蔡力氏が鎮政府庁舎6階の応接室で岩月社長一行を迎えた。岩月社長はミタカエッグ株式会社の卵製品加工プロジェクトの概要を説明し、高品質の液卵および卵製品の生産を軸に、中国市場での事業展開を進めたい意向を示した。蔡書記は歓迎の意を表し、「周市鎮は投資環境の最適化と政策支援を通じ、長江デルタ核心エリアでの円滑な事業展開を後押しする」と述べた。

午後には、考察団が供美香食品(昆山)有限公司を訪問。潘永芳総経理より、企業の事業内容やブランド戦略、品質基準の運用状況などの説明を受けた。岩月社長は、卵製品事業の構想を共有し、双方で中国食品市場の動向、原料供給体制、設備調達などについて意見を交わした。
続いて、速品食品有限公司を訪問。速品社は飲料原料の一貫型ソリューションプロバイダーとして、喜茶・奈雪などの大手ブランドを支援していることを紹介。岩月社長は茶飲料分野における卵製品の応用可能性に関心を示し、共同研究の可能性について議論が行われた。

その後、一行は周市樱花園を視察。同園は3万5千平方メートルの敷地に1万本を超える桜を有し、日系企業による「桜の里親制度」が実施されている。これまでに16回の桜まつりが開催され、周市は長三角地域における日系企業の春の交流拠点として定着している。

6月20日 産業園区と設備企業の調査
午前、代表団は安泓安冠園区を訪れ、星咖食品(昆山)有限公司および石嘴山市特色農副産品貿易センターのプロジェクトを視察した。星咖食品はコーヒー産業の全工程展開に注力し、コーヒー粉丸やコーヒー塩などの新製品開発を進めている。岩月社長は現地の工場設備を視察し、生産環境を確認した。

続いて、石嘴山市プロジェクト関係者より、同センターが鮮乳、粉乳、鶏卵などの農副産品取引を展開していることが紹介され、岩月社長は卵供給ルートや物流能力、冷蔵設備を重点的に確認。双方は卵源供給チェーンに関する協力意向を示した。
午後には、宝莱不銹鋼科技(昆山)有限公司を訪問。同社は食品・医薬分野向けの高純度ステンレス配管や真空装置を製造しており、岩月社長は卵製品加工ラインに必要な設備構成を提示。両社は今後、日本での技術確認を進める方針を確認した。

さらに、尚宝泰機械科技(昆山)有限公司を訪問。同社は高速インスタント麺製造設備および自動包装機の専門メーカーとして、多数の国際認証と特許を有している。双方は卵製品加工の主要設備構成について意見を交換し、日本での実地技術交流を検討することで一致した。

6月21日 文化視察と交流
最終日となる21日午後、代表団は周荘古鎮を訪れ、沈廳や富安橋などの歴史的建造物を巡った。水郷の舟遊びを通じて江南の風情を体験したほか、舞台公演《只此周荘》を鑑賞。宋代を舞台に、旅人の出会いと心の再生を描く物語を通じて、昆山の豊かな文化的背景を実感した。
今後の展望
視察を終え、岩月宣親社長は「周市鎮の産業基盤と投資環境は極めて整っており、MITAKAプロジェクトの最有力候補地として検討したい」と述べた。蔡力書記は、周市鎮駐日代表・王平氏を通じて全面的な支援を表明し、「ワンストップの投資支援体制を整備し、地元企業との協働発展を図る」と強調した。
双方は今後、定期的な情報交換の枠組みを設け、卵原料供給、設備調達、技術開発の三分野での協力を深めることで合意。中日食品産業の新たな連携モデル構築に向けて、一歩を踏み出した。


